小籠包

現代日本/初心者KP、初心者PL向け/所要時間:PL一人につきボイセで10-20分程度/難易度:かんたん

 

このシナリオは初心者KP,初心者PL向けのシナリオです。

時間経過と小籠包の個数、種類に困ったときは以下を参照してください。

 

PL一人

小籠包4種類、美味しい小籠包1つ、冒涜的な小籠包二つ、毒入り小籠包1つ技能二回で5分

例:桃色、白色2、茶色、薄黄色

PL二人

一人につき小籠包4種類。一人につき美味しい小籠包1つ、冒涜的な小籠包二つ、毒入り小籠包1つで、シナリオに記載されているすべての小籠包を使う(つまり、美味しい小籠包と毒入り小籠包は必ず別々の探索者へ)。技能二回で5分。

:PL1:桃色、白色2、茶色、薄黄色 PL2:白色1、縞々、茶色、青色

PL三人

一人につき小籠包4種類。一人につき美味しい小籠包1つ、冒涜的な小籠包と毒入り小籠包あわせて3つ。白色2以外の六種類の小籠包を使う。技能一回で5分。

例:PL1:桃色、茶色、薄黄色、青色 PL2:白色1、縞々、茶色、薄黄色 PL3:桃色、縞々、茶色、薄黄色

PL四人

一人につき小籠包4種類。一人につき美味しい小籠包1つ、冒涜的な小籠包と毒入り小籠包を合わせて3つ(毒入りなしでも可)。シナリオに記載された小籠包をすべて使う。技能は一回で5分。

例:PL1:桃色、白色2、茶色、縞々 PL2:白色1、縞々、茶色、青色 PL3:桃色、縞々、薄黄色、青色 PL4:白色1、縞々、茶色、青色

 

【クトゥルフになれているKPさんへ】

 

オリジナル小籠包を使うのも楽しいと思います。また、生還できる小籠包が一つでも入っているなら、美味しい小籠包を入れないのも一つの手だと思います。

導入

探索者がある夜、中華料理店に行ったところ、注文した後、やけに早く男性のウエイターが小籠包を持ってきた。おかしい、小籠包は頼んでいないはずだ。(男は○この小籠包が入ったいれものを探索者一人ひとりの前に置いていく)

いぶかしげな探索者に男はにこりと笑って言った。

「初めていらしたお客様へのサービスです。当店自慢の小籠包ですよ。ぜひお召し上がりください。ああ、味が全部違うのでした。詳細はこちらのカードをご覧ください」

そう言うと彼は恭しくカードを取り出してあなたに渡した。

最後に

「ああ、冷めてしまいますのでできるだけはやめに召し上がってください。この小籠包は特製なのです、20分もすればだめになってしまいますから。せめて、一つだけでも」

(男に目星、もしくはアイデア。注文を取りに来た人物と違う、このテーブルの担当ではないと気付く)

(辺りを見回すと、食事をしている人々がいるようだが、霞がかっていてよく見えない。)

一回の技能に2-5分で計算する。20分たっても小籠包を食べない、席を立とうとする場合PLに警告したうえでBADENDへ

 

小籠包は以下の条件を満たしたうえでKPが好きなものを選ぶ。(決まらない場合は左を参照)

1小籠包はひとりひとりに三つ以上が配られる

2必ずおいしい小籠包を一人一つは行き渡るようにする

※最も簡単な方法は探索者の人数+2か3この小籠包をそれぞれ配り、その中に生還できる小籠包を一つ、毒入りの小籠包を一つ、残りを冒涜的な小籠包にすることである。

 

【小籠包を食べると】

先に小籠包を食べてNormalEnd,Goodendになった探索者は、まだ小籠包を食べていない探索者からはふっと消えたように見える。これを目撃した探索者は0/1のSANC

 


美味しい小籠包

桃色の小籠包(極上の桜海老の小籠包)

カード:アレルギー食品の小麦粉、海老が含まれております。海で取れた海洋生物を冷凍することなく直送して作った極上の小籠包です。

目星:うっすらと桃色の小さなものがたくさんあるように見える

聞き耳:磯の香りがする

触る:指でつつくとくしゃ、と柔らかくつぶれた。中に大きな塊は入っていないようだ。

食べる:おいしい! これは桜海老だ。いままで食べた桜海老の中で最もおいしい。海老の出汁がじゅわりと口のなかに広がっていく。それにすこしホワイトソースが入っているようだ。洋食と中華の最高のハーモニーだ。→GOODENDへ

 

白色の小籠包1(ありきたりな肉の小籠包)

カード:アレルギー食品の小麦、ゼラチン、豚肉が含まれております。伝統的な製法で作られた小籠包です。当店自慢の肉の味をお楽しみください。

目星:中には茶色い何かが入っているようだ

聞き耳:肉の匂いがする

食べる:おいしい! これは慣れ親しんだ小籠包の味だ。ジューシーな豚の肉汁が舌の上で踊っている。これほど美味しい小籠包は食べたことがない。

→GOODENDへ

 

毒入り小籠包

青い小籠包(青酸カリの小籠包)

カード:アレルギー食品の小麦とゼラチンが含まれます。この小籠包は甘いものがお好きな方向けに。小籠包といってもデザート小籠包のようなものです。

目星:青色は着色料によるものだ。中には白い粉末がある。

聞き耳:甘酸っぱい香りがする。収穫前のアーモンドか、オレンジやあんずのような匂いだ(成功で続けてアイデアもしくは知識/青酸カリもこのような匂いがすると知っている)

食べる:とても食べ物とは思えない。杏仁豆腐のような独特の風味と金属を舐めたような嫌な味がした。SANC0/1。

ここで幸運を判定する。

成功→POT10の少量の青酸カリとのCON対抗。成功でHP-5、失敗でHP-10。どちらにせよ意識不明に陥り、ENDhospital へ

失敗→POT20の青酸カリとのCON対抗。成功でHP-10、失敗で死亡(ロスト)成功した場合はENDhospital へ

PCの絶命する様子を目撃した探索者は1/1d6のSANC。意識不明の場合は1/1d4。

 

薄黄色の小籠包(過量の泡水クラロールの小籠包)

カード:アレルギー食品の小麦とゼラチンが含まれます。この小籠包はゼラチンの量を絶妙に調節することによって素晴らしい食感を味わうことができるようになっています。無色透明に見えるかもしれませんが、しっかりとした味を付けさせていただきました。

目星:中身は緩いゼラチン状の何かで、個体は入っていないと分かる。

聞き耳:鼻をつく刺激臭がする(ここで医学、薬学。成功するとこれが鎮静剤として使われる泡水クラロールで、この量を服薬すると即座に意識不明に陥ることや、呼吸抑制、めまい、血圧低下があること、長期間の服用は依存を引き起こすこと。さらに医薬品では劇薬とされていることを知っている)

食べる:食べた途端体の自由が利かなくなった。くらくらとめまいがおこったかと思うと直ぐに視界が暗転する。顔面は蒼白となり、呼吸が苦しくなってきた。手足が冷たくしびれてきたかと思うと、完全に意識を失う。

POT16とのCON対抗。成功でHP-8、失敗で-16。ENDhospitalへ

これを服薬した探索者の様子をみた他の探索者は1/1d4のSANC

冒涜的な小籠包

白い小籠包2(ショゴスの幼体が眠る名状しがたき小籠包)

カード:アレルギー食品の小麦、ゼラチン、ゴマが含まれております。やや緑がかっているのは原材料のよい証、食べられるのは一生に一度あるかないかの珍品です。

目星:なかに緑のようなそうでないような不思議な光を放つ何かが入っている。

聞き耳:何かが蠢く様な音がする。

食べる:ぐちゅり、口の中で奇妙な音がした。どろりとした無味無臭の何かが口内に這ってでるのが分かった。それは意志を持っているように感じた。口の端から玉虫色の「それ」の一部がずるずると中に這っていくのが分かる。やがて視界は暗闇に包まれ、何も感じなくなった。ショゴスの養分となりPCロスト。この様子を見た別の探索者は1/1d8のSANC。

 

白黒の縞々小籠包(黒い仔山羊の触手を細長く裂いた薄気味悪い小籠包)

カード:アレルギー食品の小麦、ゼラチン、豚肉が含まれております。この小籠包の黒色は食用の動物の髭でございます。表面を削って洗浄し、丸一日魚醤に漬けたものです。豚肉との味の相乗効果をお楽しみください。

目星:カードの通り、何か繊維のようなものが見える。

聞き耳:魚醤の香りに交じって厭なにおいがした。SANC0/1

食べる:おや、おいしい。魚醤の風味を感じた時はそう思った。しかし次の瞬間いままで経験したこともないような恐ろしい味が口の中に立ち込めた。これを飲み込むなんて到底できない、それほどのまずさだ。

飲み込む→意識を失う直前、奇妙な幻影を見た。大きくて黒いものが長細い腕をくねらせ、しならせている。ねっとりと気味悪く光るゼラチンのような触手の先に蹄がついているのが見えた…。SANC1d3/1d10→NormalEnd(5以上のSAN減少の場合はENDhospitalへ)

食べない→BADENDへ

他の小籠包を食べる→他の小籠包の「食べる」を参照

 

茶色くて軽い小籠包(少数の精神寄生体を閉じ込めた冒涜的な小籠包)

カード:アレルギー食品の小麦が含まれています。この小籠包については多くを語るまい、食べた貴方は貴重な経験をすることでしょう。

目星:中に何か入っているようには思えない。ガスかなにかだろうか?(KPは探索者が目星に成功した場合1D100を振り、探索者のPOW以下なら「見られている気がする」と伝える。SANC0/1。さらにクトゥルフ神話技能をロールし、成功すると「精神寄生体」の存在に気付き1/1d10のSANC)

聞き耳:何の匂いもしない

手に取る:なんだかぞわりとする

食べる:ぷすり、歯が小籠包を噛むと中から奇妙なガスのようなものが飛び出すのが分かった。(精神着生体が2d6のMPを吸い取り、5MPを失うごとに1d4のSAN減少)探索者が脱力感を感じるとガスはすっとあなたのもとから離れて飛んで行った。貴方はすぐにすさまじい眠気に襲われる。

狂気に突入するか、5以上のMPを失う→END-hospitalへ

それいがい→NormalENDへ


エンディング、シナリオの背景

GOODEND

条件:美味しい小籠包を食べた。あなたがふと気が付くと先程と同じ中華料理店に座っていた。目の前には自分の注文したおいしそうな料理が並んでいる。テーブルに注文を取りにきたウエイトレスが「ごゆっくりどうぞ」と言った。店を見回すと給仕をしているのは全員女性だった。もといた場所に帰ってきたのだ。あなたはほっと一息つくだろう。ふと膝の上を見ると、そこには(食べた小籠包と同じ色の)ポーチがあった。

報酬:SAN+1

アルティメット応急手当セット*1(応急手当に一度だけ+20、回復量に+1)

 

NormalEND-hospital

条件:小籠包を食べて生き残ったが、HP・MPが0になった。もしくは毒物で意識不明に陥る、精神的に消耗する。

あなたが目を覚ますとそこは病院だった。どうやら救急搬送されたらしい。看護師は探索者に症状がよくなるまで入院するように言う。奇妙な夢を見た、体まで壊すとはよほどリアルだったのだ。少なくともこの現実に帰ることができたことを祝福しよう。

報酬:服毒した=薬学+5

それ以外=SAN+1

 

NormalEND

条件:美味しくない小籠包を食べたが、意識不明には陥らず、精神的にも摩耗しなかった。

はっとすると景色が一転した。目の前にはおいしそうな料理が並んでいる。テーブルに注文を取りにきたウエイトレスが「ごゆっくりどうぞ」と言った。店を見回すと給仕をしているのは全員女性だった。もといた場所に帰ってきたのだ。だがあまり気分はよくない。食事をする気にもなれなかった。

ふと膝の上を見ると、そこには(食べた小籠包と同じ色の)ちいさなポーチがあった。

報酬:服毒した=薬学+5、SAN+1

それ以外=ミニ応急手当セット*1(応急手当に一度だけ+10)

 

BADEND

条件:小籠包を食べる前に席を立つ、ウエイターに攻撃を仕掛ける、探索後に小籠包を食べない(飲み込まない。KPはこれらの行動を起こす直前にアイデアロールを要求することが望ましい。

ドロリ、小籠包の入っていた容器が不気味に解けた。オレンジ色の暖かい光に照らされた店内が一転する。鉄さび臭いにおいと鼻がまがりそうなほどの腐臭立ち込める薄暗い部屋にそこは一転した。そして探索者の耳に奇妙な声が聞こえる「テケリ・リ! テケリ・リ!」ぷくぷくと泡立ち蠢く気味の悪い球体が貴方たちに迫ってきた。なんだこれは、何が起こっているのか、頭で理解することができない。それだけではない、その気味悪い声は別の場所からも聞こえてきた。奴らは一体ではないのだ! やがて探索者はこの生き物に押しつぶされ、取り込まれ、その養分となるだろう。

 

シナリオの背景

ニャルラトテップとヨグ=ソトースを崇拝する教団の作った罠である。中華料理店はふつうの中華料理店でただの店。小籠包の余興はニャル様のために、死んだ獲物はヨグソトース様をあがめる儀式に、そしてルールを守らない探索者はしもべとして飼っているショゴスたちの餌にする。これが無駄のない奉仕種族の動きなのです。